※この記事には広告が含まれています
みなさんこんにちは、らくとです。
突然ですがみなさん、ファンタジーって好きですか?
魔法や超能力、異世界にモンスター・・・現実世界ではありえないようなことが起こるのがファンタジーの世界。そこでは何が起きてもおかしくない、何でもありな世界。たまに、現実から離れて、そんなファンタジーの世界にぶらりと行ってみたくなること、ありますよね。
かくいう私もファンタジーはとても好きです。なんてったって、わくわくするからです。きっと、ファンタジーというのは、想像の翼を一番自由に羽ばたかせることのできるジャンル。人の想像力だけで創りあげられた世界は、そりゃわくわくするに決まってますよね。
そんな私が、すごく好きなシリーズがあります。子どもの頃、図書館で偶然見つけたのが最初の出会い。そこから何十年もずっと好きで、何度も読んでいるファンタジーのシリーズです。ちょっぴり怖くて、ダークで、ハラハラドキドキして、でもその何倍もわくわくして、自分の想像を超えたことが息もつかせぬように次々と起こる、そんな最高に面白い・・・のに日本ではあまり知られていないこのシリーズを、この記事で、みなさんに紹介させてください。
ペギー・スーシリーズとは?
私が紹介するのは、セルジュ・ブリュソロさんの『ペギー・スーシリーズ』です。作者さんの名前から見ても分かるように、日本ではなく外国、具体的に言うとフランスのファンタジー作品です。
シリーズ名になっている「ペギー・スー」というのは、主人公の女の子の名前。彼女は少し特殊な力を持っていて、その力を使って、降りかかる様々な災難、襲い来る様々な敵、そして起こる様々な出来事に立ち向かっていくのです。でも彼女のすごいところは、特殊能力だけではありません。それ以上に、彼女に普通の女の子の何倍も備わっているのは、知恵と勇気、そして精神力。それらを武器に、そしてときには相棒や恋人、友だちや家族、そして運にも助けられながら、彼女は様々な場面を切り抜けていくのです。
詳しいことはまた後で語りたいと思いますが、一言で言うと、「ペギーの冒険」を描いたシリーズです。
今のところ日本語に訳されている分では、全部で11巻出ています。基本的に冒険自体は一巻完結型ですが、たまに数巻またぐ冒険があったりもしますし、登場人物の人間関係の移り変わりとかもありますし、それぞれが抱えている事情だとかが明かされたりもするので、ちゃんと順番通りに読むのをおすすめします。ちなみに、原作ではもう12巻目も出ているそうなのですが、日本であまり知られていないシリーズだからなのか、まだ日本語訳がされていません。これからされるのかどうかも不安なところです。このシリーズの大ファンなので、これからもちゃんと日本語訳版が出ることを祈るばかりです。
セルジュ・ブリュソロとは?
ではここで、「ペギー・スーシリーズ」の作者であるセルジュ・ブリュソロさんについて、少し説明をしたいと思います。
まず前述したように、セルジュ・ブリュソロさんはフランスの作家さんです。元々はSF・幻想小説作家としてデビューし、また、ミステリーなども執筆しています。1980年代から1990年代初頭にかけてのスティーヴン・キングの流行を受けて、1990年代にホラー小説を多数発表しますが、その中でも「セルジュ・ブリュソロ恐怖コレクション」シリーズ10冊は、この作者の代表作でもあり、フランスでカルト的人気を誇っています。(残念ながら、こちらのシリーズは日本語訳されていません)。様々な賞も受賞しており、フランスではかなりの大御所作家さんです。この「ペギー・スーシリーズ」は、彼が初めて取り組んだ子ども向けファンタジーで、こちらもフランスではかなりの人気シリーズです。
日本ではフランスの小説というのはあまりなじみがないのであまり知られていませんが、フランスではかなり有名で、そして人気の作家さんです。ホラー小説で有名な方ですが、ペギー・スーシリーズも、ファンタジーではありながら、時々ゾクッとするような怖さもあり、こういう部分がこの作家さんの持ち味なのかな、と思います。
ペギー・スーシリーズの魅力
ではここからは、本題である「ペギー・スーシリーズ」の魅力について語っていきたいと思います。
天才的な発想力
まず、このシリーズの最も素晴らしいと私が思うところは、「発想力」です。
前述したように、ファンタジーというのは、小説の中でも最も自由なジャンルだと思います。常識や科学や、そういった現実的なものに縛られず、どんなありえないものも存在することを許される、それがファンタジーです。透明マントでも、魔法の杖でも、話す植物でも、何でもござれの世界は、そりゃわくわくするもの。ファンタジーというのは、その作者の発想力が豊かであればあるほど、自由であればあるほど面白いものだと思っています。
そして、この「ペギー・スーシリーズ」というのは、その「発想力」というのが、他のファンタジー小説に比べてもずば抜けていると、個人的には思うのです。このシリーズは、私みたいな凡人の想像力を軽々と越えて、はるか彼方のファンタジー世界まで私たちを連れて行ってくれます。「なんでこんなこと思いつくんだろう?」と思うような出来事やアイテムが次々と出てきて、人間の発想力というのはこんなにも自由なんだな、と思わせてくれます。なんというか、いい意味で、発想が子どもみたいだな、と思います。子どもの発想力ってすごいですよね。まだこの世界の仕組みをよく分かっていないがために、常識に邪魔されずにとんでもないことを考えたりする。このセルジュ・ブリュソロさんは、もう十分な大人の作家さんですが、「もしこんなことあったら面白いよね」「こんなものあればすごいよね」って、まるで子どもみたいな自由な発想力で、思いついたまま物語を書いているんだな、と思います。
簡単に一例を紹介すると、このシリーズでは、お城が自分で成長したり、家が道路を走ったり、学校の最上階にジャングルがあったりします。それくらい突拍子もないことが息つく暇もなく起こるのがこのシリーズです。
ペギーという最高の主人公
このシリーズをより魅力的にしているのは、主人公のペギー・スーだと思います。
ペギーはまだ十四歳の女の子。少し特殊な能力があるだけで、特別力が強いわけでもないし、強力な魔法が使えるわけでもない、ほとんど普通の女の子です。むしろ巻き込まれ体質というか、いろんな事件や冒険に意図せずに巻き込まれ、散々な目に遭うというどちらかという不憫なタイプの主人公。でも、私は彼女は最高かつ最強の主人公だと思っています。
その理由は、ひとえに、彼女の心の強さにあります。化け物に襲われたり、お化けにいじめられたり、仲間に裏切られたり、自分の決断一つで生死が決まる状況に追い込まれたり・・・どんなさんざんな目に遭っても、どんな絶望的な状況の中でも、彼女は諦めず、その状況を打破する方法を考え、そして、それがどれほど難しく、成功率が低そうであっても、自分や仲間を信じてそれを迷いなく実行し、そしてときには運にも助けられ、それを成し遂げるのです。ペギーは賢くて、勇敢で、判断力があり、何よりタフです。ファンタジー小説の主人公として、これ以上ないくらいに最高で最強の女の子だと思います。
大人でも楽しめるファンタジー
前述したように、このシリーズは一応子ども向けに書かれたファンタジー小説ですが、それでも、子どものみならず、大人でも十分すぎるほど楽しめるというところも素晴らしいところです。
子ども向けのファンタジーと聞くと、やっぱり子どもが読むものだから、展開とか起こる出来事とかもちょっと緩めで、その名の通り子ども騙し、大人にはちょっと退屈だろう、と思うかもしれません。でもこのシリーズは違います。まず、子ども向け特有のキラキラ感というか、無邪気さのようなものは、ほとんどありません。起こることもけっこうえげつないというか、残酷というか、むしろ、「本当に子ども向けなのか・・・?」と思うような恐ろしい描写やゾッとする展開もしばしば。人間の黒い部分や醜い部分が垣間見えるような場面もあります。でも、冒険に対するわくわくは子ども向けのファンタジーそのもの。なんというか、無邪気な子どもが考えた世界の中を、ちょっぴり邪悪な大人が遊んでいるみたいな・・・そういう不思議な読み心地のファンタジーなんです。
場所や状況も次々に変わるし、展開も早いし、何より、冒険が一巻完結型で、次の巻で新しい冒険が始まるというのがいいな、と思います(地味に繋がっている巻もありますが)。街であったり、国であったり、ジャングルだったり、別の惑星だったりと、冒険の舞台が様々で、巻によってガラリと雰囲気が変わるのも楽しい。老若男女誰が読んでも飽きが来なくて面白い、最高のシリーズです。
作品紹介
ペギー・スーシリーズの魅力は伝わったでしょうか?
では、実際にペギー・スーシリーズを読んでみたくなった方のために、今日本で訳されている11巻の内容と、感想をそれぞれ紹介していきたいと思います。
※なお、貼ってあるリンクは全て中古となっています(探しましたが中古しか見つかりませんでした)。
ペギー・スー⑴ 魔法の瞳をもつ少女
まずは1巻目、「魔法の瞳をもつ少女」です。
地上でただひとり、人間に悪さをするお化けの姿が見えるペギー・スー。その瞳にはお化けたちから世界を守る力が授けられている。しかし、その力は微力で、お化けからの嫌がらせを受ける辛い毎日。そんなある日、越してきた街で、奇妙な事件が起こる。青い太陽が現れ、その光を浴びた少女が一夜で天才に?これは、お化けたちが仕組んだ恐ろしい計画の始まりだった・・・。
記念すべき第1巻目です。人間に悪さをするお化けたちの存在を知り、そして立ち向かうことのできるたった一人の人間、ペギー。お化けが仕組んだ、街全体を巻き込む恐ろしい計画に彼女が立ち向かう話です。事の発端は、その光を浴びた者の知能を急激に上昇させることのできる青い太陽が空に現れたこと。知能が上昇すると聞くといい話に聞こえますが、これが、思わぬ方向から、街の人々を罠にかけ、恐怖に陥れることになるのです。お化けたちの真の狙いが分かった途端、背筋が寒くなりました。個人的には、この第1巻は、ファンタジー・冒険よりも少しホラー味が強いと思います。
ペギー・スー⑵ 蜃気楼の国へ飛ぶ
2巻目は、「蜃気楼の国へ飛ぶ」です。
ペギー一家がやってきたのは、怪しい砂漠の町。そこでペギーは、人々が蜃気楼の見せる幻の中に次々と消えていくらしいという不気味な噂を耳にする。そしてついに、ペギーの家族も・・・。家族を助けるためにペギーが相棒・青い犬とともに乗り込んだ蜃気楼の国。そこで彼らを待っていたのは、成長するお城に眠る巨大な悪魔だった!
今度のペギーの冒険の舞台は、蜃気楼の中にある国。巨大な悪魔が見る夢によって生み出される幻想世界がいくつも存在する不思議な国の中、悪魔の眠る城を目指して、ペギーは新たな相棒とともに冒険を始めます。そこまでの道のりは、恐怖と誘惑と困難の連続。そして、蜃気楼の国で起こっている恐ろしい変化の真相は一体何なのか?1巻よりもかなりファンタジー味が増して、いい意味でまとまりのないカオスさが魅力です。
ペギー・スー⑶ 幸運を運ぶ魔法の蝶
3巻目は、「幸運を運ぶ魔法の蝶」です。
「魔女」と呼ばれるおばあちゃんの住む村にやって来たペギー。そこには四百年も生きた巨大な蝶が舞い、世界一の幸せを運んでくるという伝説があった。しかし、最近は雲に潜む何者かの攻撃で蝶が弱り果て、村は不幸続きらしい。ペギーは、蝶と村を救う旅に出ることに!
3巻目ですが、個人的にシリーズの中でもトップ3には確実に入る面白さでした。蝶が幸運を運んでくるというとわりとありがちな話っぽいですが、その幸運の運び方がとんでもなく予想外で、それが判明したときには唖然としました。そして、弱った蝶と困った村の人々を救うためにペギーとその仲間達は再び冒険に身を投じるのですが、それがまた、空に行ったと思ったら今度は地底に潜り・・・と上に下への大忙し。そして、どこへ行っても待ち受けている手強い敵と罠。しかも最後には、ペギーの宿敵であるお化けたちとの決着も!?とかなり盛りだくさんな一冊です。
ペギー・スー⑷ 魔法にかけられた動物園
4巻目は、「魔法にかけられた動物園」です。
砂の魔法をかけられた恋人セバスチャンを救うため、世界一綺麗な水の街アクアリアにやってきたペギー。しかしそこはまるで、奇妙な怪物たちの動物園。宇宙からやって来た彼らは、どうやら地球征服を狙っているらしい!?ペギーと青い犬の新たな冒険が始まる!
奇妙な街に迷い込んでしまったペギーと青い犬、そしてペギーの恋人のセバスチャン。彼らの今回の敵は、世にも不思議な宇宙動物たちです。巨大な蛇や石を噴くクジラ、家を焼くドラゴン、生きた携帯電話・・・まさに空想の中でしか存在し得ないような生き物が次々と登場する展開は、SFやファンタジー好きならわくわくするはず。そして、最後には地球全体を巻き込んだ戦いに・・・。目の離せない一冊です。
ペギー・スー⑸ 黒い城の恐ろしい謎
5巻目は、「黒い城の恐ろしい謎」です。
砂の魔法をかけられたセバスチャンは、人間に戻りたいという強い思いから、新たな旅では強硬な行動に出る。本の怪物に襲われ、逃げ出した不思議な村で〈骸骨ドクター〉の罠にはまってしまい・・・。そんな彼を助けるのは、恋人・ペギーとその相棒の青い犬!
ペギーの恋人・セバスチャンはとある事情から、身体が砂に変わってしまう呪いをかけられているのですが、その呪いを解く方法を見つけるのは、セバスチャン自身はもちろん、恋人であるペギーにとっても切実な願いです。今回は、そんな人間に戻りたいという願望が高じて暴走したセバスチャンをペギーが助けに行くお話。不気味なドクターの住む黒い城・・・そこに隠されている世にも恐ろしい秘密とは?個人的に、シリーズ一怖い作品だと思います。
ペギー・スー⑹ 宇宙の果ての惑星怪物
6巻目は、「宇宙の果ての惑星怪物」です。
時空を超えてペギーに助けを求めにやってきた惑星カンダルタの将軍。そこでは、タコ足の巨大な怪物〈大喰らい〉に子どもたちが次々とさらわれているらしい。なんと惑星そのものが怪物の卵だったのだ。またもや怪物退治に駆り出されるペギーたちの運命は?
ペギーの冒険の舞台は、とうとう地球を飛び出して別の惑星へ。何とその惑星は、それ自体が巨大な怪物の卵というとんでもない場所。普通はそんなこと思いつかないですよね。その発想力に度肝を抜かれました。そして、怪物を退治しようと様々な策を講じるペギーに、またもや信じられないような罠や危険がふりかかります。敵は怪物〈大喰らい〉だけではないかも・・・?ちょっぴり不憫で、とても勇敢なペギーの目の離せない戦いをぜひ。
ペギー・スー⑺ ドラゴンの涙と永遠の魔法
7巻目は、「ドラゴンの涙と永遠の魔法」です。
幽霊たちに鏡の中の分身をとられてしまったペギーは、鏡像を返してもらうのと引き換えに、またもや遠い宇宙で無謀な冒険に駆り出されることに。そこは人間が怪物に変身してしまう恐ろしい星。食い止めるには、巨大なドラゴンの涙を飲むしかない!
また助っ人として他の惑星で冒険をすることになったペギーたち。今回は、ドラゴンの涙集めと比較的何をすればいいかはっきりしてはいますが、もちろん一筋縄で行くわけもなく。怪物に変わるかもしれない恐怖の他にも、様々な危機に直面しながら、ドラゴンを追いかけるペギーたち。しかし、今作では、それだけではなく、ペギーたちのこれからの関係性に大きな変化が訪れます。ここまで読んできたシリーズファンの予想を裏切る、大波瀾の第7巻です。
ペギー・スー⑻ 赤いジャングルと秘密の学校
8巻目は、「赤いジャングルと秘密の学校」です。
突然奇妙なヒーロー学校に入学させられたペギーたち。しかしそこは、試験に落第した生徒を一生監獄に閉じ込めてしまう恐ろしい学校だった。ペギーたちは試験と称して、恐ろしい怪物がうごめくジャングルに放り込まれるが、その裏ではとんでもない陰謀が・・・。
個人的に、ペギースーシリーズの中でもトップ3に入るくらい好きな作品です。ヒーローになる資格(!?)を得るために、ジャングルの中を生き抜いて更にミッションまでクリアしないといけないという過酷な試験に挑むペギーたちですが、そのジャングルというのが、本当にとんでもない場所。この世の常識が一切通用せず、ジャングルの中にあるあらゆるものが思わぬ形でペギーたちに牙を向きます。そして、最後には怪物よりも恐ろしい結末が・・・。新しい仲間も加わって、いわばペギーの新章の始まりともいえる作品です。
ペギー・スー⑼ 光の罠と明かされた秘密
9巻目は、「光の罠と明かされた秘密」です。
恐怖のヒーロー学校を抜け出したはいいものの、地球へ帰るつもりが見知らぬ惑星へ辿りついてしまったペギーたち。そこにあったのは極寒で水晶だらけの廃墟の街と、魔法の光を地上に降り注ぐ灯台。またもや危険な冒険を強いられるペギーだが、そこで明かされたのは、自身の出生に関わる信じられない秘密だった―――。
前の冒険から生還して休む暇もないまま、また命を懸けた新たな冒険に放り込まれるペギーたち。次から次へと仕掛けられる信じられないような罠を間一髪でくぐり抜けていきます。この巻は特に手に汗握る展開が多かったような気がします。そして、メインストーリーとは別に、ペギーの出生の秘密が明かされるという重大な展開も待っている、シリーズ全体を通してもとても重大な1冊です。
ペギー・スー⑽ 魔法の星の嫌われ王女
10巻目は、「魔法の星の嫌われ王女」です。
連れて来られた惑星・アンカルタの王女になったペギーは、意地悪な貴族に囲まれて窮屈な王宮生活を送ることに。不思議な石の力で幸福が約束された王国には、しかし重大な危機が迫っていた。王国を守る魔法の矢を手に入れるため、禁断の外界の森へ飛び出したペギーたちだが・・・。
これは前巻で明かされた「ペギーの出生の秘密」と密接に関わりのある話なので、しっかりと前巻を読んでから読むことをおすすめします。色々あってある惑星の王女になったペギーですが、さすがはペギーと言ったところ、王女になっても、運命は彼女を優雅に、のんびりと過ごさせてはくれません。王国を守るために、王女であるペギー自らがとんでもない危険へと身を投じることになります。どこまでも不憫な巻き込まれ体質のペギーと、最高の相棒・青い犬の新たな冒険から、目が離せません。
ペギー・スー⑾ 呪われたサーカス団の神様
11巻目、今のところ日本語に翻訳されている最新刊が、「呪われたサーカス団の神様」です。
王国への反逆者として手配されたペギーたち。さらに妖精たちの復讐の手も迫る。姿をごまかすために〈若さの山〉へと逃げ込むも、身体のみならず心まで若返り、ペギーは青い犬の存在も忘れてしまった!そんなときに遭遇した奇妙なサーカス団。隠れみのとして入団したペギーたちだが・・・。
物語は早速最悪の状況から始まります。ペギーたちが、逃亡中に出会った奇妙なサーカス団に入るという話ですが、個人的に、サーカスの、奇妙奇天烈で、摩訶不思議で、ちょっぴり怖くてでもわくわくする、そんな独特の雰囲気がとても好きでした。そして、この巻では、心まで若返ってしまったペギーのために、相棒である青い犬が頑張ります。数々の冒険を乗り越えてきた二人の絆を知っているので、この辺りは胸がジーンとしました。
そして、前述したように、日本で翻訳されているシリーズはここまでなのですが、この作品の終わり方が、明らかに続きがあるような終わり方で、しかも、予想外の人物が現れるめちゃめちゃ気になる終わり方なので、余計に続きが読めないのがつらいです・・・。
まとめ
いかがでしたか?
「ペギー・スーシリーズ」の魅力は伝わったでしょうか?
日本ではあまり知られていませんが、想像もつかなかったことが次々に起こる、ちょっぴりダークで最高に面白いファンタジーシリーズなので、この記事を読んだ人は、ぜひ手に取っていただけると嬉しいです。
もう新しいものは売っていないかもしれませんが、古本屋や図書館でぜひ探してみてください。
そして、私は、続きである12巻目の日本語訳を、既刊を読み返しながら、一生待ちたいと思います!
では、ここらで。
良い読書ライフを!

コメント